セーヌ川を舞台に繰り広げられたパリ五輪の開会式は、芸術大国フランスらしい斬新な演出で見るものを感動させました。
そして、それと同時に気になったのがセーヌ川の水質問題。
以前より汚いことで有名だったセーヌ川ですが、今回セーヌ川ではトライアスロンとオープンウォータースイミング競技の開催が予定されており、水質改善の進展具合が心配になります。
そこで、本記事ではセーヌ川の水質問題の現状を徹底調査しました、
- セーヌ川の水質 オリンピック前
- セーヌ川の水質 改善対策内容
- セーヌ川の水質 改善対策後
- セーヌ川の水質 競技実施の決定方法
セーヌ川の水質問題について興味のある方は、是非ご覧ください。
セーヌ川の水質 オリンピック前
- セーヌ川には大量の大腸菌がおり、その濃度は道頓堀川の4倍という調査結果
*東京五輪でのお台場との水質比較があるとわかりやすいのですが・・・ - セーヌ川は1923年から100年以上遊泳が禁止
実際にセーヌ川が汚い、水質に問題があることは昔から知られており、東京五輪でのお台場同様、セーヌ川での競技開催には懸念が示されてきた経緯があります。
セーヌ川の水質 改善対策内容
- フランス政府とパリ市は約14億ユーロ(約2,350億円)をかけて、セーヌ川にほど近いパリ中心部の地下に、直径50メートル、深さ30メートルの巨大な貯水槽を建設
市内の下水施設が古いため、まとまった雨が降ると処理しきれない下水があふれて川に流れ込んでいる状況の改善を図りました。
新たに完成した貯水槽は、競技用プール20杯分にあたる5万立方メートルの雨水などを一時的にためて、下水処理場の処理能力を超えないようにする役割をもちます。
更に、セーヌ川上流にある浄水場整備も同時に進め、大会後の2025年夏には、市内3か所に遊泳場所を設けるという目標も掲げるなど、本腰を入れてセーヌ川の水質改善に取り組んで来ました。
セーヌ川の水質 改善対策後
貯水施設の完成式典で、パリ市のイダルゴ市長は「かつて泳げたセーヌ川でもう一度泳ぐことは、私たちの夢だった」と述べ、セーヌ川の水質改善を大会のレガシーとしたい考えを強調。シラク元大統領ですら達成できなかった難業に取り組んでいる意義を語りました。
そして大会前、2024年7月17日には、イダルゴ市長自らセーヌ川での水泳を披露し、水質に問題がないことをアピール。
2024年6月の水質テストでは基準に達さなかった水質も、7月入り急速に改善。競技実施に向け、準備は整ったように見えます。
セーヌ川の水質 競技実施の決定方法
- 直近2024年7月17日から7月23日の7日間にわたって実施された水質検査では、7日間のうち6日間は基準をクリア
今後は、競技前日までの水質、天候を確認の上、競技前夜から当日早朝までにセーヌ川での競技を開催するかどうかが決定される予定です
もし、競技開催に適さないと判断された場合は、代替地で競技は実施されるということですが、代替地については現時点で発表されていません。
フランス、そしてパリ市は最大限の努力をしたことが伝わります。
まとめ
- セーヌ川の水質 オリンピック前
セーヌ川は1923年から100年以上遊泳が禁止で、大量の大腸菌が確認 - セーヌ川の水質 改善対策内容
約14億ユーロ(約2,350億円)をかけて、セーヌ川にほど近いパリ中心部の地下に、直径50メートル、深さ30メートルの巨大な貯水槽をつくり、下水道処置能力を改善 - セーヌ川の水質 改善対策後
直近2024年7月17日から7月23日の7日間にわたって実施された水質検査では、7日間のうち6日間は基準をクリアし、イダルゴ市長自らセーヌ川での水泳を披露し、水質に問題がないことをアピール - セーヌ川の水質 競技実施の決定方法
競技前日までの水質、天候を確認の上、競技前夜から当日早朝までにセーヌ川での競技を開催するかどうかが決定し、競技開催に適さないと判断された場合は、代替地で競技を実施
競技の安全な開催を何より祈念しております。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。