ミュゼ転がし!船井電機の破産理由・経緯を徹底解説

家電メーカーとして広く知られていた船井電機が、美容業界の「ミュゼプラチナム」を短期間で買収・売却した「ミュゼ転がし」という動きが、破産手続きの発表とともに注目を集めています。

背景にある経緯や、なぜこのような短期売却を決断せざるを得なかったのか、深掘りして解説していきます。

この記事でわかること
  • 船井電機の「ミュゼ転がし」とは?
  • 船井電機がミュゼプラチナムを買収した理由
  • 船井電機がミュゼプラチナムを売却=ミュゼ転がしせざるを得なかった理由
  • ミュゼ転がしが破産に与えた影響
引用元:X(TWITTER)

船井電機の「ミュゼ転がし」、破産申請経緯について興味のある方は、是非ご覧ください。

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目次

船井電機の「ミュゼ転がし」とは?

2023年4月に船井電機が美容脱毛サロン「ミュゼプラチナム」を買収しましたが、1年も経たずに売却に至ったこの動きが「ミュゼ転がし」と呼ばれ、注目されています。

「転がし」とは本来、短期間での売買を指すビジネス用語で、株式や不動産取引で使われることが多いものです。

今回の売却劇は、「安易な利益追求があったのでは」といった批判も受け、SNS上で関心が高まっています。

船井電機がミュゼプラチナムを買収した理由

家電市場の競争激化と多角化の必要性

船井電機は以前から家電メーカーとして成功を収めていましたが、最近は韓国・中国メーカーとの激しい価格競争で経営が厳しい状況にありました。そのため、新たな収益源を探すための多角化が急務となり、美容業界への参入を検討します。

2023年4月に買収した「ミュゼプラチナム」は、女性向け脱毛サービスで国内外に広く支持を得ており、特に安定した収益が見込めると考えられたのです。

美容と家電の融合を目指した新ビジネスモデル

それだけでなく、船井電機は「美容と家電の融合」をコンセプトに、美容家電やサービスを組み合わせた新製品の開発を計画。

美容家電の需要は伸びており、業界内でも注目の的でしたが、結果的にこのビジョンは現実化せず、大きな期待は裏切られ、経営においては苦戦が続きます。

船井電機がミュゼプラチナムを売却
=ミュゼ転がしせざるを得なかった理由

広告費未払い問題の発覚による財務悪化

ミュゼプラチナムは、広告費を大量に投入してブランドを拡大していたものの、買収時点でその一部が未払いのままでした。

この事態を受けて、広告代理店サイバー・バズが船井電機に連帯保証責任を求め、22億円の訴訟を起こします。

これが会社の資金繰りに大きな負担を与え、持ち直しの余裕がなくなり、早急に売却を迫られたと見られます。

異業種参入の困難さ

家電業界では豊富な経験があった船井電機も、美容業界においてはノウハウが不足していました。

顧客対応や業務運営など、美容業界特有の運営モデルへの対応に苦しみ、実際にミュゼプラチナムの店舗運営には多くのトラブルが発生。

これにより、顧客満足度の低下やブランドの信用低下も避けられず、事業維持が難航することとなりました。

シナジー効果が得られず、経営負担が増加

船井電機は、ミュゼプラチナムの買収にあたり「美容と家電の融合」というシナジー効果を期待していましたが、経営課題は予想以上に深刻でした。

既に経営不振にあったミュゼプラチナムが、かえって財務的負担としてのしかかり、早期売却を決断するしかなかったのです。

売却先KOC・JAPAN社への懸念

2024年3月、船井電機はミュゼプラチナムをKOC・JAPAN社に売却しますが、この企業には過去のトラブルも報じられており、信頼性への懸念がSNSで指摘。

「問題のある資産を急いで転売したのではないか」という憶測が広まり、売却先選定の判断に対する疑念も高まることとなりました。

ミュゼ転がしが破産に与えた影響

広告費未払い訴訟による財務悪化

ミュゼプラチナムの未払い問題で負った22億円の訴訟で、船井電機の資金繰りは大幅に悪化。破産手続き開始時点での負債総額は460億円に上り、経営を立て直すにはあまりにも深刻な影響が出ていました。

ミュゼ転がしによって経営破綻が加速し、最終的に約2000人の従業員の解雇が余儀なくされたのです。

多角化戦略のリスクが浮き彫りに

異業種参入は収益多角化のための一手ではあるものの、業界や市場についての十分な理解がなければ、経営リスクが予想以上に大きくなる可能性があります。

船井電機が美容業界で見通しを誤ったことで、業界参入のリスクを改めて痛感させる事例となりました。特に多角化を計画する他企業にとって、リスク評価の重要性を示す貴重なケースです。

まとめ

船井電機のミュゼプラチナム買収・売却は、「ミュゼ転がし」として注目を浴び、SNSでも多くの議論を巻き起こしました。

新たな収益を求めて異業種に進出したものの、未払い問題や運営トラブルにより早急な撤退を余儀なくされ、最終的には破産に追い込まれる形に。

今回の事例は、異業種進出の難しさやリスク管理の重要性を再認識させるものであり、短期間での売買が企業全体に与える影響の大きさを物語るものとなっています。

「ミュゼ転がし」の経緯を振り返ると、新規事業参入や多角化に際しての慎重なリスク評価の重要性が今後ますます高まることだけは間違いありません。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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