『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』は2012年9月7日に公開された、『踊る大捜査線』の最終作で、15年間にわたって多くの人に愛されてきたシリーズの総決算作。
この映画は初週で10億円以上の興行収入を記録し、最終的には約60億円の興行収入を達成。シリーズ最高成績とはいきませんでしたが、さすが最終作。非常に見ごたえのある内容になっています。
本記事では、『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』のストーリーを詳しく説明し、登場映画の見どころを感想を交え紹介します。
そろそろ続編の匂いが感じられる2024年末、果たしてこの最終作からの展開はあるのでしょうか?
- 作品概要とシリーズの位置づけ
- あらすじの解説(ネタバレ)
- 見どころポイント
- 視聴後の感想・考察
- 次作(もしあったとしたら)への期待
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— 映画.com (@eigacom) November 15, 2024
「踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望」
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踊るプロジェクト最新作公開を記念して
今夜9時、土曜プレミアムで放送❗️
湾岸署管内で開催中の国際環境エネルギーサミット会場で誘拐事件が発生。被害者が射殺体で発見され……。 pic.twitter.com/P0HZx7xYvC
『踊る大捜査線』シリーズ最終作、『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』について興味のある方は、是非ご覧ください。
作品概要とシリーズの位置づけ
『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』は、刑事ドラマという枠を超えたエンターテインメントとして高く評価されてきたシリーズの最終章です。
いつも通り?青島俊作(織田裕二)が率いる湾岸署のメンバーが、警察内部の腐敗と戦いながら事件を解決していく姿が描かれています。
最終作でのテーマを「警察組織の腐敗」、「正義」にするあたり、シリーズの面目躍如。社会に対する強いメッセージ性を持つ映画となっているのが本作です。
あらすじの解説(ネタバレ)
サミット警備と事件の発端
物語は2012年12月21日、青島俊作と恩田すみれ(深津絵里)が長い張り込みから戻ったところから始まります。湾岸署は、国際環境エネルギーサミットの警備で大忙しで、署長になった真下正義(ユースケ・サンタマリア)が指揮を執っていました。
そして、突然、サミット会場で誘拐事件が発生。湾岸署と本庁が協力して捜査にあたりますが、誘拐された人物はすでに射殺されていて、使われた銃は警察が以前に押収したものであることが判明。これにより、警察内部の犯行が疑われるようになり、捜査の様相は混迷の度合いを増すことに。
警察内部の腐敗と捜査の混迷
事件を追う中で、捜査は本庁の管理下に置かれ、鳥飼誠一(小栗旬)が情報を管理することになります。捜査一課の刑事が関与している疑いがある中で、湾岸署の刑事たちはほとんど情報を得られず、不自由な状況での捜査。
一方、署内では王明才研修生(滝藤賢一)の手違いで大量のビールが届いてしまい、署員たちがそれを隠すために奮闘するというお約束のコミカルエピソードも発生。
青島とすみれの選択と試練
誘拐事件の背後には警察内部の闇があり、さらに被害者は6年前の誘拐事件で無罪となった人物であることが判明。真相に近づく中で、青島は鳥飼の策略により「誤認逮捕」の責任を押し付けられてしまい、辞職を勧告。
組織の中で正義をどう守るかに悩みながらも、青島は自分の信念を貫きます。
一方、すみれは過去の銃撃による古傷が原因で刑事を辞めることを決意。青島は何とかすみれを引き止めようとしますが、彼女の決意は固く、署を去ろうとします。
しかし、真下の息子が誘拐される事件が発生し、すみれも再び現場に戻ることに。
真下の息子の誘拐と事件の収束
真下署長の息子が誘拐され、状況は緊迫。青島は警察手帳を奪われた状態ですが、室井慎次(柳葉敏郎)の命令で捜査に復帰します。
青島とすみれ、そして室井たちはそれぞれの立場から事件の真相に迫り、最終的に明らかになったのは、警察内部の腐敗と、6年前の事件への怒りから生まれた犯行でした。
鳥飼管理官自身も、警察組織への復讐を抱く、6年前に殺された少女の叔父。青島は鳥飼に「正義なんて胸に秘めておくくらいがいい」と語り、鳥飼の復讐心を静めます。
その後映画は、室井も警察内部の改革に着手、真下署長や湾岸署の仲間たちとともに、警察のイメージ回復に向けて動き出す場面で幕を閉じます。
見どころポイント
青島とすみれの関係性
青島とすみれの関係は、この映画の最大の見どころの一つです。二人は単なる同僚以上の深い絆で結ばれています。
すみれが青島を助けるためにバスで突入するシーンでは、彼女の青島に対する深い思いを表現。この行動は恋愛感情を超えた、刑事としての誇りと、お互いへの尊重をを感じさせます。二人が互いにとって欠かせない存在となっていく過程は、視聴者に強い印象を残します。
この映画のクライマックスで、二人が共に立ち向かう姿は友情や信頼の尊さを際立たせており、観ている人に深い感銘を与えます。すみれの献身的な行動と青島の強い決意が合わさった瞬間は、これまでのシリーズ全体で築かれてきた彼らの関係の集大成とも言えるでしょう。
青島がすみれに対して抱く感情は、ただ仲間としてだけでなく、深く互いを尊重し合う二人の絆そのものです。
鳥飼管理官と復讐の動機
鳥飼管理官の復讐心は、この映画のもう一つの重要なテーマです。
彼は、警察組織が内部の腐敗を放置し、その結果として大切な家族を失ったことに対して強い怒りを抱いています。この復讐心が、彼の行動を突き動かし、事件を複雑に。
しかし、鳥飼の行動がどこか悲しげで、彼自身が正義を貫くために何を失ったのかが浮き彫りにされることで、彼の苦悩が視聴者に伝わってきます。
鳥飼の動機は、一見すると正義感からくるものですが、その根底にあるのは深い悲しみと喪失感。6年前の事件で最愛の家族を失った彼は、警察の腐敗に対する怒りを燃やし続けており、その結果、手段を選ばない過激な行動に走ります。
そんな彼の復讐心は理解できる部分もあり、視聴者としても共感を覚える場面がありますが、それでもその行動が過ちであることは明確です。
鳥飼が持つ「正義」とは、彼個人の感情に基づいたもの。それゆえに、青島が彼に語りかける「正義なんて胸に秘めておくくらいがいい」という言葉は非常に重く響きます。
この言葉には、感情を抑え、冷静に対処することの重要性が込められており、それができなかった鳥飼の悲劇を強調。このシーンを通して、正義とは何か、感情に流されない冷静さとは何かということを深く考えさせられます。
視聴後の感想・考察
『踊る大捜査線』シリーズは、コミカルな日常シーンとシリアスな事件を絶妙に組み合わせ、多くの人に愛され続けてきました。
そして、その魅力の一つは、個々のキャラクターが成長し、深い絆を築き上げていく過程にあります。特に、青島とすみれの関係は、恋愛感情を超えた強い信頼と互いへの尊敬、絆で結ばれており、それは本作の感動的なクライマックスでも存分に表現されています。
彼らが互いを支え合いながら困難を乗り越えていく様子は、視聴者にとっての大きな共感ポイントです。
もちろん青島とすみれだけでなく、室井慎次や真下正義といった他のキャラクターたちも、それぞれの立場で葛藤を抱えながら成長。
彼らが個々の役割を果たしつつ、最終的には共通の目標に向かって協力していく姿は、非常に感動的であり、シリーズ全体を通して描かれてきたテーマの集大成。
各キャラクターの背景や思いが丁寧に描かれていることで、観る者の心は大きく動かされます。
最終章である本作のテーマは、警察組織の中に潜む問題や正義のあり方についての真摯な問いかけ。
青島が鳥飼に対して語った「正義なんて胸に秘めておくくらいがいい」という言葉は、シリーズを通じて積み重ねられてきたテーマを象徴するものであり、その深いメッセージ性が視聴者の心に強く残ります。
この言葉は、ただの刑事ドラマの枠を超え、現代社会における正義の在り方について考えさせられる重要なメッセージであり、シリーズの締めくくりとしてふさわしいものでした。
また、青島とすみれの物語について。青島がすみれの決断を尊重しつつも彼女を失いたくないという思いに揺れる姿や、すみれが自身の苦しみを乗り越えて再び現場に戻る姿は、非常に印象的で、彼らの人間的な強さと同時に、弱さもリアルに伝わってきます。
これこそが『踊る大捜査線』シリーズの最大の魅力であり、キャラクターたちの成長を通して描かれる「人間としての正義」が、最終章において強く浮き彫りになったのでは?
さ ら ば 、青 島。
— フジテレビ (@fujitv) November 15, 2024
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今夜9時 土曜プレミアム
映画「#踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望」
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相次ぐ事件が勃発する最中、
真下(ユースケ・サンタマリア)の息子が誘拐されてしまう…。… pic.twitter.com/Vn1RjsOidr
次作(もしあったとしたら)への期待
『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』は、シリーズの終幕を迎えるにあたり、視聴者に多くの感動と考える材料を残してくれました。しかし、ファンとしては、もし次作があったらどうなるのかという期待もあります。
- 青島の正義は若い世代にどのように引き継がれる?
- その時の青島のポジションは?
- 室井が●●となった後の、真下以下残されたメンバーは?
- 青島とすみれのその後は?
本作終了後でも、気になるポイントは多数残っています。
次作が制作されることがあれば、ぜひそれらが明らかになり、新登場キャラクター含め、あらたな物語がはじまることが期待されます。
まとめ
『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』は、15年にわたるシリーズの集大成として、警察の腐敗や正義のあり方について深く掘り下げた作品。
青島とすみれの関係性や、鳥飼管理官の復讐の動機など、視聴者に強い印象を与えるシーンも多くありました。
シリーズを通して描かれてきた、仲間たちとの絆や、困難を乗り越える姿勢、そして「正義」とは何かを問い続ける姿勢。この最終章を観終わった後でも、彼らの物語は続いていくかのように感じられます。
『踊る大捜査線』は単なる刑事ドラマではなく、人間の成長や正義の在り方を描いたドラマであり、その深さと面白さが多くのファンを魅了し続けてきました。
この映画を通じて、シリーズ全体に込められたメッセージを改めて感じることができ、ファンにとっても最高の締めくくりとなったのではないでしょうか。
今後の展開は未定ですが、シリーズが残したテーマとキャラクターたちの物語は、これからも多くの人々の心に生き続けることでしょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。