電車内でのリュックの持ち方が、引き続き議論となっているようです。
すし詰め状態の満員電車に乗って通勤されているリュック派の皆さん、どのように対応されていますでしょうか? きっと皆さんもリュックの持ち方にまつわり、何かしら気まずい思いを経験されたことがあるのではないでしょうか?
そこで今回は、リュックの持ち方ごとの「メリット」「デメリット」を整理し、満員電車内でのリュックの持ち方、その正解について考えてみました。
「どうすればいいの?」、もやもやした思いを抱えるリュック派の皆さんの参考になればと思います。
そもそも鉄道会社のルールはどうなってるの?
先ずは鉄道各社の規約がどうなっているのかを確認しました。
その結果、関東、関西の鉄道会社とも、リュック等大きな荷物について
- 手にさげて持つ(立っているとき)
- 座席上(うえ)の荷物置きを利用
と、規約化やルール化まではしていないものの、乗客へのアナウンスについては積極的に取り組んでいるとのことです。ここで押さえておきたいのは、リュックを背負うのはもちろん、「前リュック」も推奨されていないことかも知れませんね。
リュック持ち方別のメリット・デメリットって?
次にリュックの持ち方別の、メリット・デメリットについて整理してみます。
1. 背中
・自身のメリット
荷物の加重が自然で楽ちん~
重い荷物でも猫背の心配なし!
・自身のデメリット
スリ被害に遭遇するリスクが高まる?
・他者のデメリット
リュックを背中に背負ってる人が
背後に気を配ることは難しく、
思わぬ迷惑を受ける可能性大!
2. 前面(腹側)
・自身のメリット
何より視界内にあるコントール性、
何かにつけ抜群の安心感!
(痴漢と勘違いされるリスクが減る?)
・他者のデメリット
空間占有率は背中に背負うのと変わりなく、
迷惑を感じる度合いには大差なし!?
3. 手持ち
・自身のメリット
周囲の空いているスペースへリュックを
移動するのが容易?
・他者のデメリット
他の持ち方との比較ではデメリット少ない?
4. 座席上(うえ)の荷物置き・・・番外編
・自身のメリット
荷物置きに置いてしまえば、
立っているときの身体的負担が最も少ない!
・他者のデメリット
置き方の不具合による荷物の落下を
考えなければデメリットはないかも!
リュックの持ち方、その正解って?
状況を整理すると、電車内でのリュックの持ち方が議論となっているのは、東名阪の通勤時間帯、乗車率が著しく高い電車内での対応についてのようです。
このよう環境下、ましてや通勤途上では、残念ながら精神的余裕のキャパシティなど少なくなっても仕方ありませんね。実際に私も、満員電車での通勤は大きなストレスとなっていました。
だからこそ、全ての人にとって理想的なリュックの持ち方、その処方箋を探しても見つからないという結論になってしまいそうです。
その結果、万人への処方箋では決してないかもしれませんが
- 手にさげて持つ(立っているとき)
- 座席上(うえ)の荷物置きを利用
という鉄道会社のアナウンスが、適切な回答になってしまいますよね。
思いやる気持ちで育む寛容社会
最後に、ストレス軽減に向けた心の置きどころについても考えてみました。
それは、きっと大げさに考えるのでなく、
とりあえず混雑した環境においては、「他者のデメリット」に自分の行動判断軸を置くこと。
「自分のこのカバンの持ち方って前の人に迷惑かけてない?(他者のデメリット)」
「何か出来ることない?(自分の行動選択)」といったお手軽な思考。
日常のひとコマに過ぎないこの通勤時間に限り、自分の感情を切り離し、心を向ける対象をメリット(理想)ではなくデメリット(現実)、特に他者へのデメリットに置く。
そうすることで、人間関係において結局は全員が「他者」となる社会での、満足指数を高めるのではなく、不満足指数を減らすことにつなげる。
それが消極的ではあっても現実的な、人を「思いやる気持ち」を育むスタートではないでしょうか。
各個人の理想を求め過ぎないことが、寛容な社会には必須かもしれませんね。
参考(西日本鉄道株式会社のマナー動画)
7年前の福岡での啓蒙動画です。混雑状況によって正解が変化する良い例ですね!