現代の科学や医療技術の進歩に伴い、私たちの常識も日々アップデートされています。かつて「正しい」と信じられていた健康習慣や防災対策が、最新の研究によって覆されることもしばしば。
特に、健康に関する情報は次々と新しい知見が発表され、私たちの生活に大きな影響を与えています。
2024年10月10日放送の「林修の今知りたいでしょ」では、昭和時代から受け継がれてきた健康や防災に関する常識が、令和の新時代にどう変わったのかが紹介されました。
この記事では、番組で紹介された「血圧」「かぜ」「肥満」「防災」に関する最新の情報を元に、私たちが日々取り組むべきことや、考え方の転換を具体的に解説します。新たな知識を取り入れ、より健康的で安全な生活を目指しましょう。
- 血圧対策の令和の新常識
- かぜ予防・対策の令和の新常識
「血圧」「かぜ」「肥満」「防災」に関する令和の新常識について興味のある方は、是非ご覧ください。
血圧対策の令和の新常識
減塩に加え「減糖」も重要
これまでの高血圧対策といえば「減塩」が常識でしたが、令和の時代ではこれに「減糖」も加わりました。
糖分を過剰に摂取するとインスリンが分泌され、体内でナトリウム(塩分)の排出が阻害されるため、血圧の上昇を招くということが明らかになっています。
これにより、食生活の改善がより重要視され、減塩だけでなく糖分のコントロールも血圧管理に欠かせない要素となっています。
例えば、砂糖の代わりにカリウムを多く含むはちみつや黒砂糖を使うことや、塩分が多く含まれる食品、例えばラーメンや味噌汁などを控えることも効果的な血圧対策となります。
歯磨きで血圧を下げる
意外に思われるかもしれませんが、日常の歯磨き習慣も血圧に影響を与えることがわかっています。
2022年に発表された研究によると、1日3回以上歯磨きをする人は、そうでない人に比べて血圧が約19%低いことが確認されており、その理由は、歯周病菌が血管内に侵入し、血管壁の炎症を引き起こし血圧が上昇することを抑制するためです。
日々の歯磨きに、歯間ブラシやフロスを併用して汚れをしっかり除去することが、血圧管理の有効な対策となります。
ため息で血圧を下げる
ため息をつくと「幸せが逃げる」と言われていましたが、実はため息は副交感神経を活性化させ、血圧を下げる効果があることがわかってきました。
深く息を吐き出すことで肺が膨らみ、体全体がリラックスしやすくなるため、意識的に深い呼吸を取り入れることで、ストレスの軽減とともに血圧を安定させる効果が期待できます。
かぜ予防・対策の令和の新常識
ビタミンDでかぜ予防
長年、かぜ予防にはビタミンCが効果的と信じられてきましたが、現在ではその効果が否定されており、新たな常識として注目されているのがビタミンDです。
ビタミンDは体内で免疫細胞を活性化させ、ウイルスに対する防御力を強化する役割があります。
特に、ビタミンDは日光浴をすることにより体内で生成されるため、1日20分程度の外出を心がけることが、かぜ予防として推奨されています。
かぜをひいたらお風呂は効果的
かぜをひいた際に「お風呂に入らない方が良い」というのが過去の常識でしたが、令和の新常識では熱がない場合、逆にお風呂に入ることで体温を上げ、免疫力を向上させることが効果的とされています。
お風呂の温度はぬるめに設定し、体を無理なく温めることが、初期のかぜ対策ポイントとなります。
食事を無理に摂らなくてOK
かぜをひいたときには、無理に食べる必要はありません。
体調が悪いときは消化器官の働きが低下しているため、無理に食べることで消化不良を引き起こす可能性があります。
スープやゼリー飲料など、消化に優しい食品を選ぶことで体に負担をかけないようにすることが、かぜ対策では重要です。
肥満対策・脂肪燃焼の令和の新常識
階段は「下りる」方が効果的
かつてはダイエットや肥満対策において階段を上ることが推奨されていましたが、筋肉への負荷という観点からは、階段を下りる方がより効果的だということがわかっています。
階段を下りる際には筋肉が伸ばされながら負荷がかかり、その負荷は階段を上るときよりも1.5倍高いとされています。
これにより、階段を下りることでより効率的に筋肉を使い、カロリー消費が促進させることが脂肪燃焼には効果的です。
有酸素運動は短時間でもOK
かつては脂肪燃焼のために有酸素運動を20分以上継続することが推奨されていましたが、令和の新常識では短時間の運動でも十分に効果が得られることがわかっています。
特に、日常生活において短いウォーキングや階段の利用など、こまめに体を動かすことが脂肪燃焼においては重要となります。
たんぱく質摂取のタイミング
従来、筋肉の回復には「運動後30分以内にたんぱく質を摂るべき」とされていましたが、令和の新常識では、必ずしもそのタイミングにこだわる必要はないとされています。
研究によれば、筋肉の回復は運動直後に限らず、運動後の24時間にわたって続くため、重要なのは全体的なたんぱく質の摂取量です。むしろ、運動直後は体が興奮状態にあり、消化吸収が良くないため、体が落ち着いてから摂取する方が効率的です。
おすすめの摂取タイミングとしては、運動後1時間程度経過してから、消化に優しい形でたんぱく質を摂取することが最も効果的な摂取のタイミングとなります。
防災の令和の新常識
地震時の避難は玄関へ
昭和時代には、地震が起きた際に机の下に隠れることが基本とされていましたが、令和の新常識では玄関に避難することが推奨されています。
玄関は倒れてくる物が少なく、すぐに外に出られるため、より安全な避難場所となります。靴でドアを少し開けておくことで、扉が閉まるのを防ぐ工夫も重要な防災対策です。
火災時は視界の確保が最優先
火事の際には「ハンカチを口に当てて逃げる」というのが常識でしたが、令和では視界の確保が最優先事項とされています。
煙の中での視界を保つためには、防災グッズに目を保護するためのゴーグルやポリエステル製の袋を準備することが推奨される防災対策となります。
雷が鳴ったらすぐに屋内へ避難
かつては「雷が光ってから音が聞こえるまでの時間を計って、その間隔が広いほど安全」とされていましたが、令和の新常識では、雷の音が聞こえるというだけで危険な距離にいると判断されます。
雷が聞こえたら即座に屋内に避難することが推奨されており、タイミングを計る余裕はありません。これは、雷が光ってから音が聞こえるまでの間隔が長くても、稲妻が地面に到達する速度や距離に関係なく、落雷のリスクが依然として高いためです。
屋内に避難する際には、金属製品が雷を引き寄せるという誤解も多いですが、実際は「高い位置にある物」に雷が落ちやすいことが科学的に確認されています。そのため、雷鳴が聞こえたら速やかに建物の中に移動することが、最も安全な防災行動とされています。
まとめ
令和の時代に入り、私たちが長年信じていた常識が次々と覆されています。血圧管理やかぜ予防、肥満対策において、より効果的な方法が最新の研究で明らかになり、健康維持のためにこれらの新常識を積極的に取り入れることが重要です。
また、災害時の対応も令和の時代に合わせてアップデートされており、備えを怠らないようにすることが大切です。最新の情報を活用して、より安全で健康的な日常生活を送りましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。