2024年6月11日放送「マツコの知らない世界」に出演、「食欲」の脳科学的解説で「へぇ~そうなんだ」世界へ誘ってくれた櫻井武さん。
脳科学的アプローチという言葉自体、使われる機会が近年になり急速に増えてきており、いよいよ食欲という領域にまで踏み込んで来ていることに軽く衝撃です。
そこで、本記事では、そもそも櫻井武さんとはどんな人で、経歴や実績にどんなものがあるのか調査しました。
櫻井武さんとはどんな人なのかについて、興味のある方は、是非ご覧ください。
どんな人
- 筑波大学医学医療系教授(筑波大学大学院 卒業)
- 国際統合睡眠医科学研究機構副機構長
- 1964年5月17日生まれの60 歳(東京都出身)
- 日本を代表する基礎生物学者で「摂食・睡眠」の研究でノーベル賞候補と言われる
ひとことで言えば、権威、実績共に抜群の研究者です。
経歴
- 筑波大学医学部5年時に、当時大学院生でエンドセリンを発見したばかりの柳沢正史さんに誘われ、医師ではなく研究者の道へ期間限定のつもりで進む
- 熱心な研究の甲斐あり、エンドセリン受容体の分子構造を明らかにすることができ、大学院卒業後の講師のポジションを獲得
- 気付けば医師になりたい気持ちは消え研究者に
医師志望だった櫻井さんの運命を変えたのが柳沢さんとの出会い、縁。「出会い」、「縁」にどう向き合うかで人生は変わると言われますが、まさに櫻井さんのケースにもその言葉があてはまるようですね。
実績
- 第11回つくば奨励賞(2000年)
- 第14回安藤百福賞大賞(2009年)
- 第65回中日文化賞(2012年)
- 平成25年度 文部科学省 科学技術賞(2013年)
- 第2回塩野賞(2017年)
- 第32回つくば賞(2022年)
各賞とも基礎生物学者としての研究成果に対して贈られた、大変名誉と意味のある賞ですが、ここでの共通した研究テーマは
- オレキシン
オレキシンとは
- 「摂食行動を制御」する神経ペプチドとして当初注目
- 睡眠障害「ナルコレプシー」との深い関係が明らかになり、「覚醒・睡眠制御」における役割にも注目が集まる
つまり、「摂食行動」「覚醒・睡眠」、そのどちらの制御とも密接に相互作用する物質
ということは
その研究は人間の三大欲求の二つ「食欲」、「睡眠欲」に直接かかわる研究
と言えば、そのインパクトの大きさは伝わるでしょうか?
そのオレキシン発見、研究を先輩であり、国際統合睡眠医科学研究機構長である柳沢正史さんと共同で行っているのが櫻井さんです。
実際に、櫻井さんも副長として属する同機構は文部科学省の採択を受けた、世界トップレベルの睡眠医科学研究拠点。
ノーベル賞候補の研究であるだけでなく、日本の国策研究テーマでもあるのです。
人柄
- 大学生のころからサーキットに行ってレーシングカートやフォーミュラーカーを運転
- 直線で250~260kmもの速度をだしたり、自分の体重ほどのGがかかるようなスピードでカーブを曲がったり
- ジムカーナやレースにも出場
- 研究室が金沢大学に移転してからは、カメラで写真を撮るようになった
- 機械などを扱うことが好きなので、モーターカーもカメラも同じような意味で好き
- 音楽も好きですが、これもオーディオ装置と関係あり
レースなんて意外。やはり、研究に没頭する為にも他の趣味を持つことも大切なのかもしれませんね。
まとめ
・どんな人
「摂食・睡眠」の研究でノーベル賞候補の日本を代表する基礎生物学者
・経歴
先輩研究者、柳沢正史さんの誘いで研究者の道へ進み、研究で素晴らしい実績を残す
・実績
人間の三大欲求の二つ「食欲」、「睡眠欲」に直接かかわるオレキシン研究での数々の受賞歴、ノーベル賞候補と呼ばれるに至る
・人柄
若いころのレースなど、研究者の趣味としては意外な側面も持つ
今回の調査で、ノーベル賞発表がこれまでより楽しみになりました、受賞の報せが届かんことを祈念しています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
櫻井先生の研究について興味のある方はコチラ⇩から。
「こころ」はいかにして生まれるのか 最新脳科学で解き明かす「情動」 (ブルーバックス) [ 櫻井 武 ] 価格:1100円 |
睡眠の科学・改訂新版 なぜ眠るのか なぜ目覚めるのか (ブルーバックス) [ 櫻井 武 ] 価格:1100円 |