近年、顎の不調に悩む人が急増しています。なんと1900万人もの人が何らかの不調を感じているそうです。これは日本の人口のおよそ15%に相当し、実に6〜7人に1人が顎の問題を抱えていることになります。この数字を聞いて、「もしかして自分も…?」と思った方もいるのではないでしょうか。
2024年9月19日放送の『あしたが変わるトリセツショー』では、この深刻な問題に焦点を当て、あごの筋肉ケアと顎関節症対策を紹介します。本記事では、番組で取り上げられる内容を先取りし、あごの不調の原因や対策、そして日常生活で実践できるケア方法をご紹介します。
- 不調の主犯は「咬筋」:その実態と影響
- 顎関節症:その実態と対策
- 飲み込みづらさの原因、「舌骨上筋群」をご存知ですか?
- 新発見!あごの健康と全身の関係
- あごの健康を保つ10の心得
あごの筋肉ケア・顎関節症対策について興味のある方は、是非ご覧ください。
あごの不調の主犯は「咬筋」:その実態と影響
あごの不調の主な原因として挙げられるのが「咬筋」です。この筋肉、実は私たちの日常生活に大きな影響を与えているんです。
咬筋とは?
- 頬の部分にある筋肉
- 物を噛むときに最も強く働く
- 過度の緊張で様々な不調を引き起こす
咬筋は、顔の表情を作る筋肉の中でも特に強力な筋肉です。噛む力の約80%を担っているといわれ、その力は最大で100kg以上にもなるそうです。この強力な筋肉が緊張すると、顎関節症をはじめとする不快な症状が現れることがあります。
咬筋緊張による症状
- 顎関節症:口が開けにくい、顎が痛む、音がするなど
- 頭痛:緊張が頭部全体に波及し、片頭痛のような症状を引き起こす
- 顔面の歪み:咬筋の左右バランスが崩れ、顔の対称性が損なわれる
- 耳鳴り:顎関節の異常が内耳に影響を与え、耳鳴りの原因となることも
これらの症状は、単に不快というだけでなく、日常生活にも大きな支障をきたす可能性があります。例えば、顎の痛みで食事が困難になったり、頭痛で仕事に集中できなくなったりすることも珍しくありません。
なぜ咬筋が緊張するの?
咬筋が緊張する原因は意外と身近なところにあります:
- 食いしばり:ストレスや集中時に無意識に歯を食いしばる習慣
- 片側での咀嚼:習慣的に片側でしか噛まない
- ストレス:精神的なストレスが身体的な緊張を引き起こす
- 悪い姿勢:猫背やストレートネックが顎の位置を変え、咬筋に負担をかける
現代社会では、デスクワークの増加やスマートフォンの普及により、首や肩の筋肉が慢性的に緊張しやすい環境にあります。この緊張が顎にまで及び、咬筋の過緊張を引き起こしているケースが多く見られるようです。
顎関節症:その実態と対策
顎関節症は、顎の関節やその周囲の筋肉に異常が生じる疾患です。症状は人によって様々ですが、代表的なものとしては:
- 口が開けにくい
- 顎が痛む
- 顎から音がする(カクカクという音やポキポキという音)
- 耳の痛みや耳鳴り
- 頭痛やめまい
などが挙げられます。これらの症状が続く場合は、専門医への相談をおすすめします。
顎関節症の対策
番組では、DJ KOOが咬筋になりきって痛みやだるさを解消する秘策を紹介するそうです。一般的な対策としては、以下の3点となります。
1. 歯科医院での適切な治療
マウスピースの使用:就寝時の歯ぎしりや食いしばりを防ぐ
噛み合わせの調整:歯の詰め物や被せ物の調整で噛み合わせを改善
2. 生活習慣の改善
姿勢の矯正:猫背やスマホ首の改善
ストレス管理:瞑想やヨガなどでリラックス
3. マッサージやストレッチ
咬筋のセルフマッサージ
顎のストレッチ運動
実践!咬筋のセルフマッサージ
- 清潔な手で頬の筋肉(咬筋)を探ります。
- 親指を使い、円を描くように優しくマッサージします。
- 痛みを感じない程度の力加減で、1分間ほど続けます。
- 左右両方の頬でこれを行います。
注意:強すぎるマッサージは逆効果になる可能性があります。痛みを感じたら直ちに中止し、専門医に相談してください。
飲み込みづらさの原因、「舌骨上筋群」をご存知ですか?
飲み込む力の低下も、実はあごの筋肉と深い関係があります。その主役が「舌骨上筋群」です。
舌骨上筋群の重要性
舌骨上筋群は、以下のような重要な役割を担っています。
- 舌の動きを補助:食べ物を口腔内で操作する
- 口の開閉をサポート:適切な咀嚼を可能にする
- 食べ物を食道に送り込む:スムーズな嚥下を実現
この筋肉群が衰えると、飲み込みにくさや誤嚥のリスクが高まります。特に中高年の方は要注意です。
舌骨上筋群を鍛えるトレーニング
番組では、舌骨上筋群を鍛える「あご筋トレ」が紹介される予定です。一般的な嚥下体操としては:
- 唇を強く閉じる運動:「パ・パ・パ」と発声しながら唇を開閉
- 舌を動かす運動:舌を上下左右に動かす、舌先を口蓋に押し付ける
- 顎をゆっくり動かす運動:顎を前後左右にゆっくり動かす
これらを1日3回、各10回ずつ行うことで、飲み込む力の維持・強化が期待できます。
新発見!あごの健康と全身の関係
最新の研究では、あごの健康が全身に及ぼす影響が明らかになってきています。
あごと姿勢の密接な関係
咬筋の緊張は、単にあごの問題だけでなく、全身の姿勢にも影響を与えます。首や肩の筋肉との連動性が高いため、咬筋の緊張が猫背や肩こりを引き起こすこともあるのです。
逆に、良い姿勢を保つことで、咬筋の緊張も和らぐという研究結果もあります。つまり、あごのケアは全身の健康につながるのです。
あごと消化の意外な関係
適切な咀嚼は、消化にも大きな影響を与えます。よく噛むことで:
- 唾液の分泌が促進され、消化を助ける
- 食べ物が細かくなり、胃腸への負担が減る
- 満腹感を得やすくなり、過食を防ぐ
つまり、あごの健康は、消化器系の健康にも直結しているのです。
あごの健康を保つ10の心得
顎関節症の予防には、日常生活での心がけも重要です。以下の10箇条を意識して、健康的な生活を送りましょう:
- 片側だけで咀嚼しない:左右均等に噛むよう意識する
- 硬いものばかり食べない:柔らかい食品もバランスよく摂取
- 肩と顎の間に受話器を挟まない:ハンズフリーデバイスの使用を検討
- 寝ながらのテレビ視聴や読書を避ける:適切な姿勢で楽しむ
- 食事中のテレビ視聴を控える:食事に集中し、ゆっくり噛む
- 頬杖をつかない:顎に不要な負担をかけない
- 猫背や顎を突き出した姿勢を改善する:定期的に姿勢をチェック
- 座るときは足を組まない:骨盤の歪みを防ぐ
- うつ伏せや横向き、高い枕での就寝を避ける:顎に負担のかからない寝姿勢を心がける
- ストレス解消法を見つける:瞑想、趣味の時間など、自分に合った方法を探す
これらの習慣を意識するだけでも、顎関節症の予防に大きな効果があります。
まとめ:あごケアで健康な毎日を
あごの健康は全身の健康につながります。日々のケアと定期的な検診で、快適な生活を手に入れましょう。『あしたが変わるトリセツショー』の放送を楽しみに待ちつつ、今日からできるあごのケアを始めてみませんか?健康的で笑顔あふれる毎日は、あごの健康から始まるかもしれません。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。